キャンプに行く際、皆さんは前もって調べることは何でしょうか。
しかし、キャンプ場周辺のハザードマップや避難場所を事前に調べる方は少ないのではないでしょうか。
今回は、実際に我が家が海沿いのキャンプ場で体験した津波注意報と避難までの行動、そして実際に避難してみて感じた反省点などをご紹介したいと思います。
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キャンプの最中に津波注意報|警告から避難開始まで
今回、我が家がキャンプしていた場所は目の前が海、かつ標高もほぼありませんでした。そのため、万が一大津波が発生した場合はすぐに避難する必要があると考えられます。時期は冬、天気は良く寒い日でした。
午前0時過ぎに携帯電話の警告アラームが鳴り響く
昼の13時頃にキャンプ場にチェックイン後、テントを設営。その後は公園で遊んだりおやつを食べたり、暗くなったあとは晩御飯や焚き火の時間を楽しんで過ごしていました。食後には隣接した温泉施設にて入浴し、キャンプ場が定めている消灯時間22時を過ぎた後はテント内でくつろぎながら就寝。
「明日は早起きして海沿いに日の出を見に行こうか」と考えながらシュラフに潜り込んで眠っていると、突然大音量のアラームが携帯電話から鳴り響きました。時刻は日付が変わった0時過ぎ。自分の携帯だけでなく、近隣のテントからも続々とアラーム音が聞こえてきます。
慌てて画面を確認すると、そこには津波注意報という表示が。しかし、津波=地震直後というイメージがあった私は、「これは誤報なのでは?」と考えてしまいました。なぜなら、直前に地震の揺れ等を全く感じなかったからです。
しかし、携帯の警告アラームの後に、今度は海沿い全体に響き渡る放送が。「ただいま津波注意報が発令されました」というワードを聞き、これは本当に津波が来るのかも!?とそこで初めて実感がわきました。
子連れキャンプだと深夜に徒歩で避難はかなりの至難
キャンプ場全体がザワザワとする中、車や徒歩で避難を開始するキャンパーさんたちもチラホラと現れ始めます。近くに徒歩で避難できる高台もありましたが、深夜で眠っている子どもが2人いて徒歩で移動はかなり難しいと思い、我が家は車で数キロ離れたコンビニまで移動しました。
通常、やむを得ない場合を除き、津波から避難をする際は渋滞などを避けるため徒歩が原則のようです。今回は状況を踏まえて車での避難を選択しましたが、臨機応変に行動する必要があることを思い知らされました。
今回はキャンプ場での津波注意報ということもあり、民家が周りにあるような場所では無かったため渋滞なども発生しませんでしたが、事前に避難場所などを確認しておくとスムーズに行動できると思いました。
キャンプの最中に津波注意報|避難とキャンプ場に戻るまで
注意報発令から約30分後、避難先でひとまず落ち着き、車内で状況確認と待機、そしてその後の行動について。
子どもたちはまだ小さいので何が起こったか分からないまま車に乗りましたが、「津波が来るかもしれなくて、キャンプ場にいたら危ないかもしれないから一応遠くまで逃げるね。」と伝えたら納得し、再び眠りにつきました。
テレビやスマホのニュースアプリ等で情報を確認して待機
カーナビのテレビで政府の会見を聞きながら、津波注意報の全容を確認。
キャンプ中は普段よりスマホを触る機会が減るので、昼間に大規模な噴火があったことすら把握していませんでした。
災害など命に関わる情報がすぐに把握できるように、災害のニュースや速報などに気づけるアラーム等は設定しておいたほうが良いと思いました!
政府の会見を確認し、今回は通常の津波注意報とは少し状況が違うことを把握しつつ、緊急性や災害レベル等を踏まえながらキャンプ場に戻るタイミングを見計らいました。
キャンプ場に戻ってもすぐに避難できる状態で休む
そして2時間後、午前3時前ほどにキャンプ場に戻りました。キャンプ場はほぼ満室の状態でしたが、この時点で6〜7割ほど車やバイクが戻ってきていました。
そこから再び子どもたちをシュラフに入れて寝かせ、大人は貴重品やライト等を枕元に置いて、すぐにまた避難行動が出来るような状態にして休みました。
結局津波の被害もなく、無事に朝を迎えることが出来ましたがすっかり寝不足なキャンプを体験することになりました。
キャンプ中に避難して気づいた防災につながる工夫5つ
さて、ここからは自身の実体験を踏まえて、避難における反省点や良かった点をご紹介したいと思います。
テント内は整理整頓、貴重品もすぐに持ち出せるように
就寝の際、持ち運び用のバッグに財布や携帯等、すぐに持ち出したい貴重品は綺麗にまとめて入れておくと良いかと思いました。
財布や携帯をバラバラに置いていると避難の際に探す手間やタイムロスが発生し、行動に遅れが生じるからです。防犯の意味でも貴重品の管理は特に大事!
また、状況によって各ご家庭でマストな持ち物はそれぞれあるかと思います。できればテント内は整理整頓を心がけ、何がどこにあるかすぐに判断できるようにしておけば突然の警報や注意報にもすぐに対応できますね。
車で避難の場合も想定し、車内も整理整頓がおすすめ
我が家はテントを設営した際、テント用のバッグやキャンプギアのカバー、使わない物などは車内にポイポイと入れておりました。
しかし、今回深夜に急遽避難することになり、慌てて車内を確認すると昼間に適当に押し込んでいた上記のモノたちが座席を占領。急いで荷物を整理して乗車できる状態にしました。なので車内もある程度整理しておけば良いと思いました。
スマホは貴重な情報源。必ず充電しておくこと
先程も述べたように、キャンプ中はあまりスマホをチェックしないので、電池の残量が減っていても「まぁいいか」と充電しないこともしばしばありました。
しかし、万が一災害が発生した場合、スマホで都度リアルタイムな情報を確認したり、必要に応じて連絡を取り合ったりする必要があります。
つまり、災害時においてスマホは貴重なツールなのです。
スマホをカメラ代わりに使用している人は特に電池の消耗が激しいかと思います。モバイルバッテリーなどを持参し、スマホは絶対に充電しておいた方が良いです!
就寝時の服装も緊急を想定して動きやすいモノを
もしも自宅で避難指示があった場合はすぐに動きやすい服装に着替えることができますが、キャンプ場だとあらかじめ持参してきた着替えしか選択肢がありません。そこで、就寝時の服装にも工夫が必要かと思います!
だからといってジーパン等で就寝するのは寝苦しいと思うので、動きやすくて身を守れるような服装で寝ることをおすすめします。
悪天候の予報のキャンプは見送ることも大切
今回は晴れたタイミングでの津波注意報からの避難でしたが、もしも真冬の夜に徒歩で避難、しかも雨だったら…。子連れだとかなり難易度高めです。もしも避難先に屋根が無かったら、と考えるだけでも恐ろしいです。
今後は海沿いでキャンプする際は、最寄りの避難先がどんな場所なのかを確認したうえで、天気予報も加味して無理ない判断をしていこうと思いました。
絶対に事前に避難場所やハザードマップ等を確認すべき
我が家がある地域は海も川も無く、ハザードマップでも危険地域ではないため避難場所などを意識するシーンが少ないのですが、キャンプ場は基本的に自然に恵まれている場所にあることが多いです。
津波だけでなく、山でも土砂崩れ等の災害に巻き込まれるおそれがあります。
今度からはキャンプ場に行く際、持ち物や服装の準備をするように避難場所を事前にチェックしようと思いました!
まとめ|キャンプと自然災害は隣り合わせという意識を
今回、初めてキャンプ場で避難をするという貴重な体験をし、改めてキャンプは自然災害と常に隣り合わせであるということを身を持って感じました。
そして災害は時間も季節も関係なく突然発生します。こっちが眠たかろうがお風呂に行ってようが関係ありません。
自分の身を守るためにも防災意識を高めてキャンプに臨もうと思いました。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。