無料キャンプ場、と聞くとみなさんはどのようなイメージを持たれますか?トイレや炊事場などが無い、もしくは古い。土地も整備されてない、不便そう…といったマイナスなイメージがあるかもしれません。
しかし、そんなイメージを払拭するかのごとく突如誕生したのが木曽駒冷水公園。なんとここ、かなりの高規格ぶりなのに衝撃の利用料がいらない無料のキャンプ場なのです!
今回、こちらのキャンプ場を利用したのでご紹介していきたいと思います。
木曽駒冷水公園の概要
〒397-0002 長野県木曽郡木曽町新開130
木曽山脈が広がる長野県の木曽町に位置するキャンプ場。自然豊かな地で、標高も1000mを超えるので朝晩は冷え込みます。
木曽駒ヶ岳の登山のために訪れる人も多いスポットなのです。
周辺での買い出しについて
周辺で買い出ししようとなると、名古屋方面から行く場合はJR木曽福島駅が最後の最寄りエリアとなります。
キャンプ場から車で約20分前後の距離なので、食材や必要なものは前もって用意しておきましょう!
ただし、後述しますが木曽駒冷水公園の売店が結構品揃えが豊富なので多少の忘れ物があっても何とかなると思います。
受付や予約は不要。好きな時に好きなだけ利用できる
木曽駒冷水公園は事前予約などは一切不要!24時間365日、自由に利用できます。なので、行きたい!と思ったらフラッと行けちゃうのがすごい。ただし、管理人さんやスタッフさんは基本的に不在なのでその点は留意しておくと良いかと思います。
緊急の連絡をしたい時は公式ラインを利用する必要があるので、事前にラインで友達登録しておくと安心ですね(ただし、時間帯によっては返信が遅くなることもあるようです)。
公式ラインのQRコードはこちらから。
高規格のような園内の充実っぷりがすごい
さて、こちらのキャンプ場は何と言ってもその充実ぶりの凄さが強い。無料でここまで整っているキャンプ場は、全国どこを探してもこれ以上のものは無いのでは!?
その驚きポイントをいくつかあげていきます。
東京ドーム10個分の広さ!100サイト以上の区画がある
まずはこのキャンプ場の広さに驚きます。東京ドーム10個分の規模を誇る園内には、全部で100サイトをゆうに超えるテントサイトが。なので、よほど場所にこだわりが無ければテントを張ることができると思います。
全オートサイトなので車の横付けOK。キャンピングカーで利用されている方もいらっしゃいましたよ!ペット連れも特に規制はありません。フンの後始末はきちんとしましょう。
※ちなみに2023年現在もサイト拡大中とのこと。まだまだ未完成な場所なのです。楽しみですね!
センターハウスの売店の品揃えがすごい!
木曽駒冷水公園には大きなメインのセンターハウスがあります。こちらも24時間開放されているので、好きなときに利用できるのも嬉しいですね!
センターハウスには、売店・トイレ・ベビールーム・キッズスペースがあります。これがもう素晴らしいほどの完成度!
まずは売店ですが、こちらにはお菓子や調味料・カップラーメンといったものから、木工品やオリジナルグッズ、ちょっとしたおもちゃやご当地グルメ、そしてシャンプー工場の製品まで販売されています。
これだけでも十分なのですが、更には冷凍コーナーでは冷凍パンやお肉、アイスクリーム。自分で注ぐ生ビールまで!もうすごすぎます。
ちなみに木曽駒冷水公園のおすすめは「そばアイス」400円。筆者も購入して食べてみたところ、甘さの中に香ばしさが入り混じっており最後まで飽きずに食べられる美味しさ!
もちろん、焚き火用の薪もありましたよ!夜も売店で薪が買えるのって実はありがたい。
子連れに嬉しいキレイなトイレとキッズスペース!
センターハウスのトイレもとにかくキレイ。清潔感はもちろん何よりお洒落な内装。ちなみに洋式でした!こちらも24時間利用できます。また、オムツ替えが出来るベビールームもあるので(同じくとてもキレイ)小さなお子様連れでも安心ですね!
そしてそして、センターハウスに入って驚いたのがこちらのキッズスペース。すごくないですか?こちらも利用は無料!ありがたい!
ボルダリングやブロック、マットなどなど子どもが喜ぶ遊具の数々!小学生くらいまでなら満足して遊んでくれること間違いなし!雨キャンプでも身体を使って楽しめますね。
ちなみに小学生の我が家の子どもたち、半日近くずっとここでお友達と遊んでいました、すごい。小さな赤ちゃん用のスペースも区切って用意されていたので、ハイハイ・よちよち歩きの子もゆっくり過ごせます。
こういったスペースも24時間開放されているのって実はかなりありがたいのでは。小さな子どもが夜泣きしてしまっても、ここに避難すればひとまず精神的にも助かりますよね。かなりポイント高いです。
シリカ水を使ったお風呂も利用できる
木曽駒冷水公園にはアルパインというペンションがあり、こちらでは500円でお風呂に入ることができます。お風呂もキレイなんです!(我が家はサイトから遠かったので利用せず)
温泉ではないのですが、木曽駒天然水を利用しているのでシリカが含まれています。そしてなんと、備え付けのシャワーはミラブル。これは嬉しいですよね!
詳しい使い方等、YOUTUBEで詳しく説明されているので、お風呂を利用したい人はこちらの動画をチェックしてみてくださいね!
木曽駒冷水公園が誕生した経緯と無料の理由は
こんなにも施設等が充実しているのに、どうして無料で利用できるの?と疑問に思う方もいるでしょう。筆者も同じく。
そこで、この場所ができた経緯・そして無料で利用できる理由などを色々と調べてみると、思っていた以上に深い事情がありました。
外国資本に水源もろとも買われそうになった
実は木曽駒冷水公園は、もともとは木曽駒高原スキー場(新和木曽駒高原スキー場)でした。ですが2006年以降は営業中止、以降手つかずの状態が続き最近までは廃墟のような状態だったようです。
そんなとき、とある外国資本がこの土地を購入する話があがったのですが、それはこの土地に流れる水源も失ってしまうことも意味していました。
「令和の虎」出演の井口智明さんによる再建
そこで動いたのが、木曽郡出身である井口智明さん。多岐に渡る事業を展開するグループ会社の代表取締役の方ですが、この土地に流れる駒ケ岳の水源・そして自然を外国資本から守りたいという思いでこのスキー場跡地に「木曽駒冷水公園」をつくり始めたのです。
一級建築士の資格を持ちゼネコン勤務の経験もある井口さん。仲間とともに1からDIYしながら場内を整備していき、この度開園という流れになったのです。
井口さんが出演されている「令和の虎」はこちらになります。
無料の理由は利用者のマナーにかかっている!
上記の令和の虎の動画内で井口さんがお話されていますが、無料で利用できる理由の1つに「常在するスタッフがいないこと」をあげられています。
有料にしてしまうと営業時間やスタッフといったサービスが発生し、そこのコストと比べてみるとむしろ無料の方が利益が生まれるという考えです。
清掃スタッフさんもインスタグラム等でボランティアを募集されていて、本当に利用客の良心に任されている面があるのです。
トイレや炊事場はキレイに使い、汚してしまったのであれば自分できちんと清掃しておく。ゴミの分別や持ち帰りを徹底する。マナーよく過ごす。といった周りへの思いやり、そして公園に対する感謝の気持ちを持って行動することが大切ですね。
実際の様子をYOUTUBEに動画UPしています
2023年6月に、実際に木曽駒冷水公園を利用した際の様子をYOUTUBE「しらキャン」にて公開しています。動画でも見てみたい、という方はこちらもぜひ御覧ください。
木曽駒冷水公園は無料なうえに自由にキャンプ場を利用でき、内容も充実している全国的にもかなり珍しい場所。だからこそ、利用者はマナーやモラルを意識して大事に利用していきたいですね。
ちなみに木曽駒冷水公園、まだまだ進化中とのこと。どんどん新たな魅力が出てくるかと思うと今後も楽しみですね!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。筆者しらキャンのインスタグラム(@shirachan_camp)もぜひフォローよろしくお願いします。